犠牲祭
犠牲祭
ヒジュラ暦の12月10日から4日間にわたって行なわれる犠牲祭の休暇を前に帰国。週末の金土、ついでに日曜日も休日に挟まれて休みになるので9連休になるとのこと。突貫でやってる筈の現場も止まる。エジプトだからしょうがない。犠牲祭直前のメッカの金曜礼拝を、テレビのライブ中継で見ながらパッキングする。
犠牲祭はイスラームのお祭りのひとつで、アブラハム(イブラーヒーム)が「息子を殺し生贄とせよ」と神から命令され、それに従った(が殺す直前に神が止めた)ことを記念する日。世界のイスラム教国で祝日になっている。興味深いのは、イスラム教ではアブラハムが生贄として捧げようとしたのは、イシュマエルになっていること。創世記ではイシュマエルではなくイサクが生贄とされている。イスラム教が創世記の編纂期とされるバビロン捕囚期よりも千年以上新しい宗教であることを鑑みると意図的な改竄とも見えるが、何の為か。
wikiで調べてみた。『イサクの燔祭』の項。
世界各地のイスラム教徒によって毎年盛大に行われる犠牲祭(イード・アル=アドハー)はこの故事を由来としている。『クルアーン』においてもイブラーヒーム(アブラハム)が息子を屠るという主題が見出せるのだが、イスハーク(イサク)、イスマーイール(イシュマエル)のいずれを神に捧げようとしたのかは明確に記されていない。一部のイスラム神学者はイスハークであったと主張しているものの、スンニー派の大多数はアラブ人の祖先とされているイスマーイールであったとする説を支持している。また、燔祭に供された場所もエルサレムではなくメッカであったとしている。一方、シーア派ではイスハークであったとする説が受け入れられているのだが、これは彼らの多くがアラブ人はでないことによって蒙るスンニー派からの差別が関係していると見られている、云々。
2018年8月16日木曜日