アレキサンドリアの魚
アレキサンドリアの魚
4連休でも1日ぐらいは動かないと干涸びてミイラになってしまいそうだから、菊地先生の用事に便乗させてもらい、アレキサンドリアに魚を食べに行くことにした。用事が済んだ後、下町の魚屋さんで仕入れたばかりの魚を選び、その場でさばいて塩焼きとフライにして調理してもらう。魚屋さんはレストランでもあるのでその場で食べても良いのだが、酒は出ない。がしかし、この美味しい魚をコーラやジュースで食べる訳にはいかない。コプト教徒が経営している、酒を出すレストランに魚を持ち込み、無事昼食を楽しむことが出来た。
アレキサンドリアに住んでいる人から見ると、ボクのいる砂漠=Borg El-Arabは「ベドウィンが住む地の果てで、何にも無い」という評価になるらしい。今日の運転手も「何も無い。美術館も、コンサートホールも、映画館も、何も無い」と言っていた。その通りである。何も無いのである。
その街にも唯一魚介の料理を出す店"Africano"があったのだが、砂漠のベドウィンは魚を食べないのである。菊地先生によると、ある日いつものように魚を食べに出かけたら、何と氷を敷詰めて魚を並べていたケースが忽然と消え、魚の料理人もいなくなってしまっていたと云う。菊地先生以外、誰も行かなかったのだろうか?誰も行かなかったのだろう。
2018年7月23日月曜日