エジプト18
エジプト18
0426
今日はチェルノブイリの日。
朝は、洗濯したりSaraさんへのお礼等書きながら過ごす。
1200に迎えに来るMinaの車でHILTONへ行って1日ダラダラ過ごすことにしている。とにかく、駐在中に長く伸びた髪の毛を何とかしないと鬱陶しくてしょうがない。それでSPAの受付で最初に髪を切りたい旨つたえたら、美容師が来るか来ないか、なんだか分からないけど調べてみるけど、今こちらに向かっているようだから30分程でいつもなら着く筈、まずはSPAを楽しんでそれから髪切ったらどうですか?などと眉間にシワを寄せて困った顔をしている女子が言うので、まあしょうがないか先にサウナをやっつけるから美容師が来たら教えろよ、と言い残して90度のサウナのあと65度のサウナそしてミストサウナを10分ずつこなしてからプールのようなジャグジーに浸かったあと廊下を覗いてみるとバーバー来ているみたい、扉開けてやってくれるかどうか訊ねると何分後?と質問される、それは美容師がトイレに行く時間を確認したかったからだけど、約束の10分経って行ってみても誰もいないのはどうしたことか、あそうかここはエジプトだった、としばらく待ったら美容師が来た。
兎に角伸びすぎているのでバリカンで大まかなところを刈ってもらい、微妙なところは鋏で整える。洗髪無しで150EP。まあ良いか。日本の1000円カットより安い。
ハエだらけのプールサイドではステラを1本飲んだだけで退散。室内に逃げ込み、レバノンレストランでパセリのサラダとババガヌシュ、オマルハイヤームを頼む。ハエがいないと食事も楽しい。帰る前にAがATMで現金をおろすというので待っていたら、2000EPの引出しで800しか出て来ない事件勃発。ホテルに伝えても埒があかない様子。助ける手立てを持ち合わせていないのでこちらも申し訳無い気分になる。どうなるか。
Fathallaで羊肉を買おうとしたら、無い、との予想外の答え。じゃあ明日、菊地先生や石原先生御夫妻をジンギスカンでおもてなしする計画はどうなるんじゃい!というのはさておき、野菜類を買い揃える。
宿舎に戻ると小腹が空いているので「おろし蕎麦じゅるり風」を食す。美味し。次回の駐在スケジュールが話題になり始める。
0427
朝から停電。
朝食が革命的に変わっていた。赤い服のシェフ。昨日の時点で、塩が強すぎること、レンティルスープを飲みたいことを伝えておいたのだが、今朝「塩無しで料理したからね」といいつつ、ちょうどいい塩味の料理が出てきた。レンティルスープも。これで、パンがもう少し美味ければ言うことなしなのだが、パンは相変わらず電子レンジの設定がうまくいっておらず、硬くて不味い。
菊地先生がミニバンを手配して下さり、待望のユネスコ世界遺産、Abu Mina の修道院と遺跡を訪ねることになった。トゥクトゥクでも行けるかもと高を括っていたがミニバンで良かった。コプトの修道院は警備が厳しく、パスポートを持っていない我々は門前払いになりそうだったが、エジプト通い30年=考古学者・菊地先生の対応で司祭に面通しされ、なんとかOKになった。
大きな修道院だ。大型バスで巡礼しにくるグループがいくつもある。複数のチャペルの複合体になっていて、金曜だが礼拝をしている教会もあり、幼児洗礼を授けている教会もあった。写真をたくさん撮る。写真をたくさん撮られる。エジプト人は「外人」と一緒に写真に写るのが好きだ。
教会に流れる音は声明のような響きを持つコプト語聖書の朗唱のみで、楽器を使った音楽が無い。オルガンも無い。そのことだけに注目すると、イスラムのモスク内部環境と極めて近い。だがイエス、マリアをはじめとして、聖人たちの夥しいイコンが壁面を飾っている。コプト語は古代エジプト語から繋がっている言語で、あのシャンポリオンもコプト語からヒエログリフの読み方を発見したという。ミイラ/化石のような言語が未だに聖書の言葉として活きていて、それが古代エジプトの歴史を読む為の手掛かりとなった。コプトが原始キリスト教の姿を継承しているとすれば、奇跡を求める呪術性の強さ、個人崇拝ともとれるような聖人崇拝、など我々の知っているプロテスタント教会とは随分様子が違う。これも信仰の多様性と位置づけられるのだろうか。
修道院から南に出ると、世界遺産・アブミナの遺跡が広がる。周囲の農地開発のため水位が上がって遺跡へのダメージが著しく、ユネスコのレッドリストに載っている。
宿舎から離れたところに捨てるため、黒いビニールにステラの空き缶を入れて車で持ち歩いていたら、尋常ならざる数のハエが車内に侵入し、大変なことになってしまった。
Fathallaの裏のフール/ファラフェル屋さんで運転手も交えて遅めの昼食。店先に羊がぶら下がっている肉屋で新鮮な羊肉購入。夜は菊地先生、石原御夫妻を招いてジンギスカンパーティー。
南北首脳が握手したこの日、名古屋地裁では朝鮮高校の無償化訴訟で原告・朝鮮高校卒業生10人の請求棄却。
2018年4月26日木曜日