エジプト19
エジプト19
0428
2ヶ月目。休日。外出せず部屋でダラダラ過ごすことにする。
ラジオ体操第1第2。インスタントラーメンを食べる。スクワットする。昨日入手したAbu Menaの資料を読む。関連記事をネットで探す。マルコによる福音書を読む。AoBで管組4番、その他youtubeを聴き続ける。ハエ取りラケットを振り回す。夕方4時、たまたま外を見ると石原御夫妻が南に向かって散歩している姿が目に入る。マルコの続きを読む。するめをつまみながらビールを飲み始める。
そういえばFathallaでは羊肉を売っていないことが昨日の石原奥様の話で決定的になった。あの「羊の餃子」とか言ってたのは牛肉だった。思い込みで羊の味になってたわけだ。味覚音痴か。ショック。
0429
もうすぐ朝鮮戦争が終結するかもしれない。実に喜ばしい。家族の国のことである。正直に言って、生きているうちにこの日が来るとは思わなかった。そのぐらい、南北の分断は日常のなかに溶け込んでいた。ドイツの統一からその後の困難を同時代人として目撃した我々は、このあとも半島では厳しい期間が続くことを知っているが、全ての戦争は終わらせなければならない。政治の究極の目標は戦争回避である。
分断の大きな原因のひとつは、日本軍の朝鮮侵略。
日本領だった半島が東西の駆け引きの舞台になり新しい戦争が起った。朝鮮戦争の特需を日本は太平洋戦争の破滅的な敗戦から経済的に立ち直る足掛かりとし、高度成長期の下拵えをする。強いアメリカを兄と仰ぎ、中国・朝鮮を下に見くだしていた日本は、経済成長に浮かれて自国の立ち位置を見誤ってしまった。今では大人の風格を持つ中国、困難を乗り越え統一・平和に向かって力強く動き始めた朝鮮と鋭く対照的に、日本は取り残されて半狂乱になっている。東北アジアの国際秩序が大きく変わろうとしている時に、自分は第三者的な立場にいるとでも思っているのだろうか。
南北首脳会談で発表された「板門店宣言」(2018年4月27日)には、
『休戦状態の朝鮮戦争の終戦を2018年内に目指して停戦協定を平和協定に転換し、恒久的な平和構築に向けた南・北・米3者、南・北・米・中4者会談の開催を積極的に推進すること』
とある。隣国日本の内閣は「国難」を巻き起こしていた南北の不仲が調停されるとマズいとでもいうような振る舞いをし続けた挙句に、蚊帳の外に放り出された。とゆうか、安倍は蚊だな。海外ニュースでは、半島関連のニュースに日本の「に」の字も出て来ない。日本から遠く離れた欧米のニュースソースの方がよほど南北交渉の詳細に通じているのはどういうことだろう。
まだ安倍は辞めていない。
夜はチキンカレー。辛めのレシピとオマルハイヤームを使った煮込みで。食べながらNHK worldを見ていたら、岡本太郎の太陽の塔修復計画について長めのドキュメンタリーを流している。岡本太郎がお祭り広場の模型の穴から顔を出している万博準備当時の写真が映されていたのでよく見たら、後方で磯崎さんが机に向かって作業している姿が写っていた。
2018年4月28日土曜日