エジプト3
エジプト3
0303
昼は「ノンカップ麺ネギ入り醤油味・無化調」、夜はツナ缶とトマトでパスタを作り、明日帰国するKと最後の晩餐。
0304
ホテルに戻ってラーメンランチ。そしてワセオケのベルリンでのコンサート、ネット生中継を視聴。学生たちはさすがに緊張しているのか、表情が硬い、というか表情が無い。マーさんも能面みたいな顔して腕を掻き上げている。最後の曲、石井眞木の『モノ・プリズム』に林英哲+英哲風雲の会の皆さんが鬼気迫る集中力でステージを引締めると、学生の皆さんも目つきが変わった。アンコールはド演歌3部作『荒城の月』『ラプソディー』『ベルリンの空』。ビオラのトップサイドの子、可愛い。
日本のニュースをまとめて読む。内閣総辞職とかいう文字が踊っているが、内閣総逮捕が妥当じゃないのか?資料を改竄/隠蔽しながら、横領した国庫で自分の知人に便宜を計る。どこかで聞いたストーリーと瓜二つだ。「犯行を全面否認し、厚顔無恥」「典型的な政経癒着に便乗した腐敗犯罪。国民主権、法治主義の価値を大きく傷つけた」「厳正な断罪のみが歴史の傷を癒やし、憲法の価値を再確立する契機になる」崔順実に対する韓国検察の求刑は、懲役25年、罰金1185億ウォン、追徴金約78億ウォン。
0305
朝、凄まじい霧。シャワーの湯を出して、暖かくなるのを待ちながらラジオ体操を始めたら、カイロに着いたMから電話。日用品をカイロのIKEAで仕入れて来るとのこと。有難い。
ムハンマド・アリーの個人史をお勉強。「19世紀前半のエジプトの歴史は、事実上この男の物語である」(ヒッティー)と云われる程の人物。テサロニキ近郊の村で生まれたムハンマド・アリーは19世紀初頭、対外的にはナポレオンの時代に欧州列強と渡り合い、国内では実権を握っていたマムルークを粛正し、また専売制や徴兵制を含む政策を推し進め、近代化に努める。だが跡継ぎに指名した自分の息子は死んでしまい、その弟の子供、実孫を指名せざるを得なくなる。「あいつが跡を継いだらこれまでの進歩は無に帰す」と言い残してムハンマド・アリーは亡くなるが、果たしてその言葉通り、その孫・アッバース・パシャは近代化と逆行する様々な政策を始め、エジプトの衰退が加速する。それが現在のエジプトをつくってしまった。
ムハンマド・アリーはエジプト人を信用していなかった。自分はおそらくアルバニア系のどちらかというとマケドニア人。徴兵制で集めた一般兵卒は全てエジプト人だったが、上級士官は全て外人だったと云う。ある国、特に敗戦等で混乱している国を統治するのに外人が活躍する話は特別なことではない。日本もそうだった。
夕方、カイロのIKEAで日用品を仕入れたMとRが、日本から持って来た大量の荷物と共に到着する。
2018年3月3日土曜日