馬酔木?ニセアカシア?その後
馬酔木?ニセアカシア?その後
あいつは馬酔木なのか、それともニセアカシアなのか?一人で迷っていても結論が出るわけないので、まず参考書を入手することにした。
『フィールド・ガイドシリーズ23 葉で見わける樹木 増補改訂版』 林 将之著 (小学館のフィールド・ガイドシリーズ)
葉っぱだけで樹種を見分ける方法が分かりやすくまとめられていて、実に良く出来ている。フィールド・ガイドシリーズとあるように、外で持ち歩くのに適したヘビーユーザー対応の装丁。早速これを手にして出かけ、件の樹に駆け寄った。
この本によると、樹種判断の最初の一歩は広葉樹か針葉樹か。これは、無知なボクでも分かる。明らかに広葉樹。
次に葉の形。広葉樹の葉の形には不分裂葉、分裂葉、掌状複葉、羽状複葉があり、件の樹は羽状複葉というのに該当すると思われる。小さな葉が羽のように並んで一枚の葉を構成している。
次は「対生」か「互生」か。枝に着く葉がそれぞれ向い合っている場合は「対生」といい、互い違いに着いているものを「互生」という。その言葉を知らなかったが、見ると羽状複葉を一つの単位として「互生」している。葉の根元には針状の突起がある。
次に葉のふちの形をチェック。ギザギザのある鋸歯縁(きょしえん)か、ギザギザのない全縁(ぜんえん)か。この樹、葉のふちは滑らかだ。
これで決定。針槐(はりえんじゅ)、別名ニセアカシア、であった。花を見なくても、葉だけで樹種特定ができるのだな。
原産地は北アメリカの外来種で、日本生態学会はニセアカシアを「日本の侵略的外来種ワースト100」に選定しているらしい。だけど、日本のハチミツ生産量の44%は、ニセアカシアのものだ。有用植物としても活躍しているようだ。花は強く甘い匂いがする。
あ〜スッキリした。次!!
2017年5月30日火曜日