今朝はいつもの散歩コースが、一部立ち入り禁止になっていた。ロープを張るだけでなく係員まで立たせている。訊いてみたら「イベントでムニャムニャ、、」と歯切れの悪い返事。また傍若無人のテレビ番組制作会社が許可も取らずに公園を私物化しようとしているのかな。迂回して池を廻る。

散歩を終えて朝食の後、出勤のためもう一度公園を横切ろうとすると、最初に気づいたのは高いアンテナを車上に戴いたNHKの報道車。次に無数の警官。そして黒山の人だかり。スーパースターでも来るのかな？黒山の端っこに尋ねると「天皇皇后両陛下がいらっしゃる」とのこと。そうか、そういうスーパースターだったのね。公園開園１００周年にあたり、初めてここを散策されるらしい。

公園では最近、部分的に枯れたトチノキの大木を（散策コースに上から枯れ枝が落ちないようにするためだろう）根元から切り倒したり、「お茶の水」と呼ばれる湧水口周囲を玉砂利まで磨く念入りな清掃をしたり、公園の至る所で季節外れの剪定を施していたが、それもこれも全てこの日のためだったのだな。

井の頭恩賜公園は「恩賜」とあるように1913年（大正2）宮内省から東京市に皇室御料地を下賜され、整備された後1917年（大正6）に開園した公園。武蔵野は無計画にダラダラ広がってしまい、この周辺の大概の自然は失われてしまったが「恩賜」の2文字がここの環境を辛うじて存続させているのかも知れない。