カオスのカイロを脱出しドーハで乗継ぎ。カタールでシェイク＝サウドの仕事を始めたのは1999年だった。その時にはカタール航空もどこかのローカルバス会社みたいな風情、ドーハ空港も田舎の鉄道駅みたいな雰囲気で長閑だったな。巨大なハマド国際空港に立つと隔世の感がある。

帰りの便では「オビワンケノービ役のなんとかいう俳優とニコールキッドマンがパリで踊りながら英語で歌ってる物語」「もみあげのない俳優がストーキングするスリラー」「『スピード』の下品な女優がボリビア大統領選挙のコンサルになる話」「途中まで見たら前も機内で観たことに気づいたナポレオンソロの焼き直し」の4本。この半年で70〜80本ぐらいの映画を機内で見ている。映画の記憶が脳内で撹拌されて、そろそろ飽和状態かもしれない。

時間通り成田に到着。リムジンバスにも待ち時間無くピタリと滑り込みセーフ。だがそこから家に辿り着くまで、カイロ〜ドーハの飛行時間より長いって、どういうことだ。