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今日もアザーンで目が覚める。おいおい、まだ4時半じゃねえか。ラジオ体操にシャワー。朝の日課をこなしても朝食までかなり間がある。持参した本をちら読み。
ローカルオフィスで時間切れまで、積み残したチェックを続ける。設計のスピードが計画全体のスピードに追いついていない。政情が不安定な時は、権力の座にあるものは猛スピードでその時出来そうなことを何でもやろうとする。国が安定している時は、急激な変化を望まないものだ。建築の質と設計のスピードは何か相関関係があるのだろうか。
昼過ぎに事務所を辞して石屋に向かう。この石屋は2度目。エジプトの石屋はハデな表情の石を勧めてくる。違う、そんなんじゃないんですよ。できるだけプレーンなものを探したが、納得出来るものは見つからなかった。ただし、材料の選び方について再考する機会にはなり、方針は決まった。エジプトで建築の外壁に石を使っても、結局数年経てば砂漠の砂と同じ色になってしまうのだけどね。
ケバブ屋で遅い昼食。モロヘイヤをソースとして肉にかけて食べることを教えてもらったのは、このレストランだった。アルコール抜きの肉料理はやけに早食いになってしまい決して健康的ではないと思うが、焼きたての肉はどの種類も美味。周りのテーブルでは地元の連中が甘いジュースを飲みながら会食している。
夕方の便に乗りドーハ経由で帰国の途につく。カイロ空港は砂なのか霧なのか視界が悪かったが時間通りのフライト。ドーハでは走ることも無くのんびり乗り継ぎ。読みかけの本を読もうと思って探しても見つからない。どこかで紛失してしまったようだ。自分でどこかに置き忘れていたとしても、あの世界最悪のカイロ空港職員の誰かに盗まれたのではないかと疑ってしまう。何はなくとも「ハウマッチ?」「ドゥーユーハブマニー?」としつこく訊いてきて金をせがむハエのような連中だ。逆に、金さえ出せば爆弾でも拳銃でもなんでも持ち込み可能だということだ。エジプトではザル空港警備が国中に蔓延している。昨年末のロシア機墜落について時事通信の記事。
シャルムエルシェイクの空港の利用者は観光客が圧倒的に多く、セキュリティーチェックは甘い。警備員は携帯電話をいじったり、たばこをふかしたりと緊張感がない。手荷物検査所では外国人を見つけると、検査そっちのけでチップの支払いを求めてくる係官もいる。この実態は広く知られている。(2015/11/05-18:19 時事通信)
2016年3月24日木曜日