成田でリムジンバスを待っていたら、ベンチで隣に座った御夫人が話しかけてきた。長身のアフリカン、髪の毛を紫色に染めてらっしゃる。イスタンブール空港でも目立っていた人だ。

「私、どのホテルに行けばいいんでしょう？」

え？なんですって？

訊けば、彼女はカメルーンの国会議員。かの国からイスタンブール経由で国際会議出席のため30時間以上かけて日本に来たのだが、会議のコーディネーターに電話をかけようにも、自分の携帯が日本で使えないことを成田で初めて知ったらしい。しょうがないから、彼女が持っているコーディネーター事務所の電話番号に代理でかけてみると、既に全員退社して、事情の分からないお留守番しか出てこない。う〜む。

お留守番から担当者に連絡を取らせ、宿泊ホテルなど確認してもらい、しばらくしたらもう一度国会議員の彼女からお留守番に電話してもらうことにした。こちらのバスの時間も迫っているので最後まで付き合うわけにもいかず歯痒い。でもねえ、国会議員が国際会議に出席するのにこんな段取りの悪さってアリなのか？