イスタンブール0201
イスタンブール0201
8時に目が覚めてしまって、そのまま起床することにした。朝食。カイロのホテルとは次元の違うオムレツを食べたら気分が落ち着いてきた。コーヒーを飲んで旅のお伴に持ってきた文庫本を開く。
最近この収容所の名前どこかで聞いたと思ったら、ラディソンブルーは昨年末マリで武装テロリスト集団に襲われたホテルチェーンだった。国籍不明、目刺帽に自動小銃の方々が入ってきたら、どう迎えればいいのだろうか。てなことを考えていたらノックの音にドキッとする。「House Keeping !」だと。あのねえ「Don't disturb」ぶら下げてるのにどうしてわざわざドアを叩くかなぁ。離陸音だけでも五月蝿いのに、少しは考えろ。ささくれ立ってる人間の気持ちを。だが、もしかすると、ハウスキーピングに変装した自動小銃関係の方々かも知れない。疲れてほとんど死にかけてるけど、死んだふりするか。
カイロと比べると、ネット環境は格段に快適。FBをチェックすると、昨年10月に急逝した高校の同級生Hを偲ぶ会@故郷沼津の様子がアップされていた。Hと同じ音楽部だった同級生がうたう「バビロンの河辺に座り」を遠く異郷の地イスタンブールにあって聴く。バビロン捕囚のイスラエルの民と自分をつい重ね合わせてしまう。
バビロンの流れのほとりに座り
シオンを思って、わたしたちは泣いた。
竪琴は、ほとりの柳の木々に掛けた。
わたしたちを捕囚にした民が
歌をうたえと言うから
わたしたちを嘲る民が、楽しもうとして
「歌って聞かせよ、シオンの歌を」と言うから。
どうして歌うことができようか
主のための歌を、異教の地で。
エルサレムよ
もしも、わたしがあなたを忘れるなら
わたしの右手はなえるがよい。
わたしの舌は上顎にはり付くがよい
もしも、あなたを思わぬときがあるなら
もしも、エルサレムを
わたしの最大の喜びとしないなら。
主よ、覚えていてください
エドムの子らを
エルサレムのあの日を
彼らがこう言ったのを
「裸にせよ、裸にせよ、この都の基まで。」
娘バビロンよ、破壊者よ
いかに幸いなことか
お前がわたしたちにした仕打ちを
お前に仕返す者
お前の幼子を捕えて岩にたたきつける者は。
(詩編137 新共同訳)
2016年2月1日月曜日