ピートリー

 


「エジプト考古学の偉大なる良心」フリンダース・ピートリー(Flinders PETRIE 1853-1942) 1912-1913にかけてカイロの南方タルカンで彼の発掘隊が見つけた服を放射性炭素年代測定法で調べたところ、現存する世界最古の織物だと判明。約5500年前のものらしい。


考古学ジャーナル『ANTIQUITY』に掲載された写真が話題になっている。麻・Vネック・胸から袖にかけてのプリーツ。肌着として使っていたのだろうか、着ていた人の高貴さまでも伝わってくるようだ。衣服のデザインは当時も今もさほど変わっていないのだな。5000年というスパンでは、人間の形そのものは基本的には同じだろうから、体を包む衣服の形が変わらないのは当然と云えば当然かも知れない。その辺りの古着屋にあってもおかしくないか知らん。


ピートリーは、それまで破壊と収奪、単なる宝探しだった杜撰な考古学に初めて綿密な調査・研究を導入し、その方法を確立した考古学の父。ツタンカーメンを発掘したハワード・カーターも若い頃ピートリーの助手として働いたことがあり、その薫陶を受けているという。


 "I believe the true line of research lies in the noting and comparison of the smallest details." 

 

2016年2月20日土曜日

 
 

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