藤江秀一さん

 


藤江さんの葬儀@川崎 


磯崎アトリエで永年番頭として我々を率いてくださった藤江秀一さんが亡くなった。72歳。


大学院建築史研究室の中川武教授は、早稲田の学生時代に藤江さんと同郷で同期。中川教授は、その時たまたまエジプトの仕事をしていた磯崎アトリエがエジプト経験者を探していると藤江さんから聞き、M2だったボクをバイトとして研究室から送り込むことにした。中川教授からは先ず藤江さんを訪ねるように云われたのだった。磯崎アトリエに行くと面会の予定時刻が過ぎても、藤江さんは待てど暮らせど登場しない。数時間が過ぎた頃「長髪、濃いサングラス、ヒゲ、ダブルのスーツ、スーツよりハデなシャツ、革張りのアタッシュ」の、どこからどう見てもカタギの人には見えない出立ちの方が現れ「ふじえです」と独特のくぐもった声で仰った。これがボクと磯崎アトリエとの最初の接触。1988年だった。


以後、密度の濃い数多くの経験を共にさせていただき感謝するのみ。献杯。

 

2016年11月29日火曜日

 
 

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