テッサロニキ

 


テッサロニキはアレキサンダー大王の異母妹の名前を持つマケドニア=現在はギリシャの北部にある都市で、BC315年頃カッサンドロスによって創建された。テッサロニキはカッサンドロスの妻である。カッサンドロスがテッサロニキをつくった時には少し前にできた街=アレキサンドリアを手本にしていたとしても不思議ではない。カッサンドロスが個人的にはアレキサンダーを憎んでいたとしても。


2004年にこのテッサロニキでコンサートホールの設計を開始した。テルマイコス湾に面しオリンポス山を臨む海沿いの絶景ポイントが敷地として与えられ、設計期間中には師匠の磯崎新と共に、地元の設計協力者たちと敷地近くのレストランで素晴らしい魚料理を堪能する忘れられない機会に恵まれた。アテネオリンピックのゴタゴタとその後の不景気によって竣工は2010年までずれ込んだが、それも土地柄の滲み出る悪くない思い出だ。


その時の魚料理が地中海を挟んだ都市アレキサンドリアのギリシャ料理店でよみがえった。魚、香草、オリーブ、レモン。ああ地中海、ああヘレニズム。


(写真は wiki-Thessaloniki から)

 

2015年5月24日日曜日

 
 

▶

◀