Son of God
Son of God
福音書を下敷きにしたイエスの映画。今回はヨハネが語り部。アメリカの映画界はピンチになると聖書を題材にすることが多いと聞く。
極めて聖書原典に忠実なので、1979年のアメリカ映画「Jesus - Gospel of Luke」と双子のような作品に仕上がっている。
「Jesus - Gospel of Luke」は宣教の願いが強烈に表出した上に、説明的なナレーションも相俟ってどちらかというと暑苦しかったが、今回の「Son of God」にはほとんどナレーションが無く、映画としての鑑賞に堪える作品に仕上がっている。俳優陣もよくキャスティングされていて、イエスはまさにイエス、ピラトはまさにピラト。弟子たちの個性に合わせて選ばれた一人一人も、納得の配役だ。
嗚呼だがしかし、畏れながら申し上げます。マリアの配役がいかん。Roma Downeyとかいう入念に造り込んだ顔面を持つ女優だが、今回の映画では旦那と一緒にプロデューサーでもあるらしい。「ねえあなたぁ、私をマリアにしてぇ〜」とかなんとか言ったのだろう。恐るべし、この女優ひとりの所為でせっかく優れた作品になる可能性を秘めていた映画がぶち壊しである。誰か止める奴はいなかったのか。マリヤだけ配役変えてもう一度リメイクしてくれ。顔面はリメイクしなくてよろしい。
あでやかさは偽りであり、美しさはつかのまである、しかし主を恐れる女はほめたたえられる。 (箴言31:30)
2015年2月14日土曜日