ひつじ

 


▶ひつじ【未】①十二支の第八▶ひつじ【羊】偶蹄目の家畜。毛は灰白色、柔らかくて巻き縮む。角はないものもある。性質は臆病で常に群棲。毛は毛織物の原料。肉は食用、脂・皮も用途が多い▶ヒツジは体のうちで頭部がもっとも弱い。そのため草を食べるときも日射病にならないよう、太陽に背を向ける(プリニウス・博物誌)▶アラビアには二種の羊がおり、これは他のどこにも見られぬものでまことに驚異に値する。そのうちの一種は尾が長く三ペキュスを下らない(ヘロドトス・歴史)▶四足獣のうちもっとも劣悪な動物。羊飼の導きがなければ荒野へ迷い込み、吹雪の中でも死ぬまで動かないからである(アリストテレス・動物誌)▶地生羊(植物のように大地から生える羊)はともかくも神異な事実であって、造化の微妙というべきだ(本草綱目)▶ひつじの歩みより程なきここちす(源氏物語・浮舟)▶小羊 Agnus イエス・キリストの称号。旧約聖書によれば、過越祭に小羊が屠られた。「過越」という言葉は、エジプト全国の長子が主の使いに滅ぼされた夜、門に小羊の血のついているイスラエルの家の上をその災いが「過ぎ越し」無事だったという故事に由来する(岩波キリスト教辞典)▶わたしは良い羊飼である。良い羊飼いは羊のために命を捨てる(ヨハネ10:11)

 

2015年1月2日金曜日

 
 

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