千駄ヶ谷

 


一部では心霊スポットとして有名な千駄ヶ谷のビル最上階で、少し早いけれど同窓の忘年会。もともと林檎印のコンピューター屋が本拠地としていたビルで、今は最上階をT工務店が厚生施設としている。


周りにそれほど高いビルもないので、ガラス張りのビルは東側に解体を待つ真っ暗な国立競技場、西を見ると明治神宮の森を見渡すことが出来る。そこで、つい次のようなことを考えてしまう。


色付の地図で都心を見ると、大きな緑が何となく連続していることに気づく。まず皇居に目をやると、その西には迎賓館を含む赤坂御用地、そして絵画館や国立競技場のある神宮外苑、少し北に新宿御苑、さらに山手線の西側に明治神宮/代々木公園に至る緑のゾーンだ。緑の中には、明治以降の国家にとって重要な建造物が散在しているが、よく見ると一直線状に並んでいるようだ。内井昭蔵設計の皇居新御所から明治神宮の本殿を結ぶ直線上には、ほかに迎賓館、絵画館、国立競技場もぴったりのっかっていて、惑星直列的様相を呈している。


忘年会の会場であるこのビルは、単に神宮外苑に隣接するところに建っているのではなく、正確にこの直線、御所〜明治神宮を結ぶ直線を遮るように建っている。壁のように。


だから何だということではない。何故このビルが心霊的なスポットと言われているのかを考えて、妙な事を思いついただけである。

 

2014年11月27日木曜日

 
 

▶

◀