Inside Architecture
Inside Architecture
建築家達のインタヴュー映像「Inside Architecture 」を見に行く。監督は石山友美。この映像は、ヴェネチアビエンナーレ建築展の日本館で上映されているようだ。
70年代から今に至る日本建築の動向をインタビューを基に構成。インタビューを受けた面々は、磯崎新、Peter Eisenman、伊東豊雄、安藤忠雄、Rem Koolhaas、Charles Jencks、中村敏男、藤賢一。
クールハースが自分より上の世代を歴史の彼方にまとめて葬り去ろうとしている様子や、社会批判無しの建築を模索して苦悩し半ば呆然としている伊東豊雄、大阪商人的立ち位置に揺るぎのない安藤忠雄、博多弁大炸裂大会の藤賢一、設計した建築より明らかにしゃべりの方が面白いアイゼンマン、そして客観性の権化—いくら切られても血も出ないような磯崎新。編集前の膨大な生の映像も見てみたくなった。
建築の歴史はこれまで実作と口伝、そして主に文字媒体で伝わってきたのだろうが、この映像を契機に、遅ればせながら映像で記録し歴史化する作業が漸く始まったと云ってもいいかもしれない。話し言葉には隠しきれない真実が滲み出すこともあるのだ。石山さん、グッジョブ。
2014年11月20日木曜日