Architronics of Music
Architronics of Music
スティーヴン・ホールが世界文化賞受賞を受賞した記念講演会に行ってきた。@鹿島KIビル。彼の友人、今回同時に世界文化賞を音楽の部門で受賞したアルヴォ・ペルトも来場している。講演会のタイトルは『Architronics of Music』。感銘を受けた。
アーキトロニクスという言葉は多分クセナキスも使っていたと思う。音楽・建築を共に時間・空間を共有する集合体験の芸術と捉えて、共通する部分を作曲・設計に活かそうとする指向性を定義した言葉だろうか。講演には建築家よりも、現代音楽家の名前の方が多く登場した。例えば、シュトックハウゼン、メシアン、バルトーク、フェルドマン、ケージ、クセナキス、そしてもちろんペルト。
備忘メモ
1 rhythm / counterpoint
2 proportion / scale / material
3 chance / experiment
4 color / light / time
5 space / acoustic
スティーヴン・ホールの語り口は明瞭でゆっくり話すので、アメリカ人の英語としては極めて分かり易かったが、同時通訳は大変だったろうと思う。建築のことだけじゃなく音楽の用語も同時に使いこなせる人はそう滅多にいないのかもしれない。分からないところは「カウンターポイント」など、日本語としては一般的でないカタカナをそのまま使っていた。また、建築家の使う言葉は厳密な定義をせず、用法が曖昧なだけに、聴く我々の素養が問われる。講演終了後の質疑など、建築評論家と称する司会者も数人の質問者もトンチンカンで、これぞ東洋の神秘・禅問答!的なことになっていたのもいとおかし。
帰り際、バッタリ出会ったKさんと少し立ち話。愛子さんの記念会のことなど。
2014年10月18日土曜日