午年
午年
ウシみたいな字だが、ウマ年。
八百万の神々のおはします極東の島国にも負けず劣らず、ありとあらゆる動物を神格化していた古代エジプト。山犬(アヌビス)、牡牛(アピス)、トキ(イビス)、コブラ(ウアジェト)、糞ころがし(ケプリ)、牡羊(クヌム)、猫(バステト)などなど。中には「神様に相応しいのか?」と思ってしまうような動物すら神格化されているにもかかわらず、馬の神様というのが見当たらないようだ。
動物が神様に昇進する時の審査基準は不明。馬がエジプトにやってきたのは第2中間期、ヒクソスによるとされる説が有力。第2中間期は紀元前18〜16世紀ぐらいなので、王朝期の終焉までたっぷり時間はあると思うのだが、神話に途中から組み込むのは、捏造が難しいということかな。
そう言えば、ロバやラクダの神様ってのもいないようだ。馬もロバもラクダも、今で言えば自動車や戦車のような実用に供する道具の一種であった。普段尻を叩きながら使っている道具そのものは神格化しにくかったということにしておこうか。
2014年1月2日木曜日