遺骨埋蔵施設2

 


遺骨埋蔵施設の提案2


人の霊(たましい)は

水さながらに

天からきて

天にのぼり

そしてふたたび

地にくだる

はてしなく循(めぐ)って

(ゲーテ 井上正蔵訳『水の上の霊の歌』)


水盤中央には、円環状に並ぶ複数の柱を手掛かりとして、宮脇愛子によるステンレスワイヤーの彫刻「うつろひ」が設置されるでしょう。「うつろひ」は陽射しに輝き、風に揺れ動きます。水盤と「うつろひ」に焦点が当てられ、施設に付属する献花台や地下の埋蔵室へ下降する階段室は、その焦点を更に強化する配置計画としています。揺らぐ水に映り込む空、一時も静止せずその輪郭が風に変化し続ける「うつろひ」、果てなく循環する霊の依り代として、わたしたちのいるこの世界の位置を明示しようとしているかのようでもあります。










(写真:宮脇愛子「うつろひ」©ANZAI 1985)

2013年7月30日火曜日

 
 

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