遺骨埋蔵施設1

 


いずれちゃんとした形で発表することになると思うが、作業の備忘録。数回に分けて。


遺骨埋蔵施設の提案1


我々が森の中を歩いていて、盛られた土に出会ったとする。我々はそれを見て、襟を正す気持ちに襲われる。そして、それは我々の心の中に語りかけてくる。“ここに誰か人が葬られている” と。

(アドルフ・ロース『装飾と犯罪』)


大地がそのまま隆起したような円錐台の塚の中心には、シリンダーが半ば埋もれ半ば空に突き出すようにして立っています。塚の一部は扇形に切り開かれて、緩やかに上る階段がシリンダーの入口へ誘います。内部中央には湧水泉があり、ドーム型の天井中心は円く穿たれ天空に向かって解放されています。水は細い水路を走りながら階段を下り、塚と対峙する池に流れ込みます。この案は、安定的でありながら鉛直方向への軸性が特徴的な形状を持ち、ストゥーパや五輪塔を想起させるかもしれません。塚はふさわしく選定された植物に覆われ、遺骨はその塚に埋蔵します。

 

2013年7月29日月曜日

 
 

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