備忘再び

 


前回「備忘」などというタイトルにしても既に書き忘れている。11月23日(土)はICC初台にて展覧会『磯崎新|都市ソラリス』の公開準備会議のようなイベント。師匠・磯崎新は能の演目に喩え「翁」と自称している。集まった若い世代のクリエイターたちにひたすら賛辞を贈る役回りだと。話しの内容は、まるでそのようには聞こえないけれど。かつて「趣味は論理的な思考である」と書いていた師匠は「設計は狂気だ」とも言っている。狂気を論理的に組み立てるほどに正気だということか、どうか。


金 伯母94歳の誕生日会。親戚や親しい友人たちが参会して密度の高い時間を過ごし、思わぬところで不思議な繋がりを見出す。遠戚の乗松雅休のことにも触れている、三浦綾子の『夕あり朝あり』を、従兄に教えられ読み始める。


日 今年もクリスマスを迎えるためのアドヴェント、待降節が来た。礼拝直後、バッハのカンタータBWV140『目覚めよ、と呼ぶ声あり』を演奏。「だから、目を覚ましていなさい。あなたがたは、その日、その時を知らないのだから。」(マタイ25:13)


水 買取ったコピー機の調子が悪くなって、紙の隅に汚れが出るようになってきた。もはやこれまでか、と思っていたらものすごいタイミングでメーカーから電話。無償でメンテしてくれるという。やってきたメンテ担当者は、大きな部品を丸ごと交換してくれて「これが壊れたら、部品の在庫はもうありません」ですと。リース契約でもないのに良くこんなサービスが成り立つものだ。有難いが不思議。

 

金 衆議院で強行採決した「秘密保護法」は参議院でも可決・成立。


土 宮脇愛子新作展@ときの忘れもの 愛子さんが会場にいらっしゃるというので出かけてみると文字通り立錐の余地もない混雑。小さいギャラリーがはち切れそうになっている。みんな争って新作に赤丸シールを貼付けているご様子。墨の濃淡と鋭い銀色の曲線が重層呼応するドローイングは、平面でありながら彫刻的な広がりを獲得している。

 

2013年12月9日月曜日

 
 

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