金土日

 


ギーガーがデザインしたようなグロい鮟鱇を食べる国がどのくらいあるのか知らない。韓国ではアグチムとしてよく食べる。スペインでは白身を食べるが、肝は捨ててしまうと聞く。椅子とテーブル以外は何でも食べる中国では、どの部位をどうやって食べるのだろうか。


金曜は吊し切り鮟鱇鍋大会。海底に潜み身動き一つせず獲物を待ち、鋭い歯のついた上向きのでかい口で目の前にやってきた獲物をがぶりと喰う海の肉食獣である。吊し切りの胃の中からは食べられて消化途中のイカや海鳥が入っていることもあるらしい。鮟鱇を食べる側で良かった。


土曜は日本キリスト改革派・横浜教会の献堂式。バッハのBWV140「目覚めよと呼ぶ声す」の演奏で「淡野弓子指揮 シュッツ合唱団+ユビキタスバッハ」として参列した。施工者の松井建設は1586年創業、わがハインリヒ・シュッツは1585年生まれ。林豊彦牧師は「我々はこれを偶然とは呼びません。神のご計画、摂理が働いています。」


このカンタータはヴィオリーノ・ピッコロという小さいヴァイオリンを使うようバッハが指定している。谷口さんがどこからか探してきた絶滅寸前の珍しい楽器を、名手・二宮昌世さんが弾いた。普通のヴァイオリンよりも3度高い調弦、子供用分数ヴァイオリンのサイズで言うと1/2と1/4の間ぐらいのやたらと小さいサイズという「悪条件」をもろともせず颯爽と弾く後ろ姿は、楽器のサイズと相まってとても大きく見えました。


日曜。夜のニュースでは福島第一原発周辺の街を空撮した映像が流れている。完全無人。中性子爆弾落とされた街の姿もかくやあらん。原発は原爆だ。

 

2012年2月27日月曜日

 
 

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