緑化フェア2012

 


久し振りにキリッと快晴。いつもの通勤コースを大きく外れ寄り道して、井の頭公園でやっている緑化フェアに行ってみた。


途中、唐組の紅テントが突然目の前に現れる。雨後の水たまりの中に座るくたびれた赤い怪獣のような妖気の塊ををぼーっと眺めていると、危うく異次元に引きずり込まれそうになった。


赤から緑へ逃げる。


緑化という言葉が市民権を得てずいぶん経つ。既に、緑が絶滅危惧されているということだろう。大きな温室の中ではテーブルや椅子がそこかしこに並べられて、商談コーナーと化していた。それはともかく、緑化の技術的な進歩には目を見張るものがある。新築の温室の中では頭上一面空中に花が吊られ一年中楽しめるらしい。食用可能な植物ばかりを集めた花壇周辺には蜂蜜のような香気が漂い空気すらも食用になったかのごとくだ。


日本は回遊式庭園の歴史を持つ。移動と停止を繰り返しながら庭園/展示を楽しむこと、そのような庭を計画することに長けている。その能力が今回の全体計画にも現れているようだ。コーナーごとに異なるテーマで植物を選び、花の色を変え、移動とともに香りも変わり、竹の鳴る自然の音を使った演出も効果的に配されている。次から次へと飽きさせない工夫が山盛りになっていて、特に今日のボクのように短時間駆け足で横切るような来場者には、ふさわしい展示方法かもしれない。


同時に、一つところに長時間留まる動かない人に対して、庭を含む環境全てをどう計画すべきかも問われているような気もする。人工的な自然と長時間接するのはくたびれる。

 

2012年10月19日金曜日

 
 

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