葬儀
葬儀
葬儀当日。
目覚めてカーテンを開けると強烈な朝日が水平に部屋の最奥部まで差し込んでくる22階。目の前にシルエットのスカイツリー。ホテルのレストランは朝食待ちの行列ができている。行列を避け外に出て24時間営業のファミレスでコーヒーとサンドイッチを食べる。着替えて、慣れないネクタイを締め、葬儀会場のお寺に向かう。
お亡くなりになった土曜日から数えると4日目になる。親類縁者の皆さんも高齢者が多く、この暑さでお疲れなのではないか。
10時30分、南無妙法蓮華経と焼香が始まる。▷葬儀・告別式のあとに続き初七日法要も同時に行う。再び南無妙法蓮華経と抹香の煙。▷弔辞や弔電披露に続き、棺の蓋を開け「最後のお別れ」。棺を花で埋める。▷男性8人ほどで棺を霊柩車の中に運ぶ。Aさんは大きな方だった。▷マイクロバス3台に分乗して斎場に向かう。▷到着後間髪を入れず炉前に集合し2回目の「最後のお別れ」。その後棺は炉の中に滑り入り重たい扉が閉められた。▷1時間程別室で待機。▷骨を拾う。規格サイズの中では最も大きな骨壺が一杯になる。Aさんは大きな方だった。▷遺骨と共にお寺に戻り「お清め」と言われる食事会。▷15時30分、解散。
全てが予定時間通り正確に進み、終わった。
こうしてAさんは 顕實院道善日義居士 となった。ボクの中ではいまだに大きなAさんのままだ。
2011年9月13日火曜日