イスラム幾何学
イスラム幾何学
イスラムの幾何学模様を学んでいる。その面白さと奥深さに夢中。
・・・イスラムのデザインは、文明化とひきかえに失われた霊的な感覚を、無垢の自然が持つ原初的な美しさを再構築することで補完し、俗世にどっぷり浸かった人間を真剣な熟考にいざなおうとする。イスラムのデザインは一種の”目に見える音楽”だと言ってもよい。モチーフの反復とリズムが内なるバランス感覚を目覚めさせ、神への祈りや神についての思弁を視覚的に展開する役目を果たすのである。多くのイスラム幾何学パターンが一見すると単純で明らかな必然性を持っているため、ともすればそのパターンを見つけるまでにどれだけの苦労があったかは忘れられがちである。無名の職人たちはそうしたパターンについて、「もとから存在する可能性であり、それにふさわしい者に神が示し与え給う」と考えていたに違いない。・・・(ダウド・サットン著「イスラム芸術の幾何学」)
イスラム幾何学装飾の無限性は、ボルヘスの語るバベルの図書館のイメージを想起させる。
2011年8月19日金曜日