カフカ=カラス
カフカ=カラス
七夕。偶然だが、今日読んでいる池澤夏樹は七夕が誕生日らしい。特別な日が誕生日だと、そのことが人格形成に何らかの影響を及ぼすんじゃないかと疑いたくなる。誕生日は自分では選べないというのが良い。
読むべき本も含め、いろんなことが静かに溜まり始めている。並行して村上春樹強化月間続行中。
エディプス王の物語を下敷きに、村上春樹は「海辺のカフカ」を著した。カフカはチェコ語のカラスである。
エディプス王の物語を下敷きに、磯崎新は「きみの母を犯し、父を刺せ」(都市住宅1969・10)とアジった。「近代建築の父」などという乱暴な命名は危ないが、刺さねばならぬ相手、父・コルビュジエはフランス語で「カラスちゃん」である。
エディプス/カラスを介在させて、村上春樹/磯崎新、あるいは物語/建築の相似性を突いてみたくなる。決死の入念な準備運動が必要だろう。
2011年7月7日木曜日