ACHILLE

 


2002年の4月、磯崎さんのところでカタールの王子シェイク・サウドの住宅設計。ひとりの翁がミラノの打合せ場所に入って来た。腰が曲がり大きな丸眼鏡をかけていて昆虫の様に見える。アキッレ・カスティリオーニだ!計画中の住宅にジムがあり、シェイク・サウドと磯崎さんはそのインテリアデザインを彼に依頼していたのだった。


彼がデザインして来たものは、いつも喜びで胸を満たしてくれる。全てのモノの彼方にアキッレの笑顔がある。ユーモアと機能を矛盾無く結合させる笑顔だ。その彼が目の前にいる。何とも幸せな打合せであった。


打合せを終えてアキッレが帰ろうとすると、ひとつ年上のエットーレ・ソットサスがアキッレを抱き「オレより年下なんだから、もっと頑張れ」


その年の12月に亡くなったアキッレのARCOを、新しく竣工なった住宅に設置することが出来た。名作は作者の死後も生き続ける。

 

2011年4月19日火曜日

 
 

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