土曜の午後
土曜の午後
現場で造園の下打合せ。都心の住宅密集地で緑を確保するのは至難の業だが、それをやらずに放置していたツケが都市の環境悪化・景観破壊に繋がっている。夏の酷暑も冬の異常乾燥も、小さい敷地に建蔽率一杯に箱をつくり続けたことと密接に関連している。個々の力は小さくても一粒の麦運動だな。身近なところから木を植えることを始めていくしかない。緑の力は数字で評価しにくいけれど、数字以外の価値にも目を向けるべき時代が既に来ていることを我々は知っている筈だ。
現場近くに気になるカフェ発見。ダーウィンルームという。コーヒーの香りはするのだけれど目に入るのは古書の山、昆虫、植物、鉱物などの標本類、シマウマの剥製まで。確かにダーウィンの書斎に紛れ込んだらこんな感じなのだろう。ちいさな子供がお年玉で標本を買っていたのが印象的。時間切れでちょっとしかいられなかったので近々再訪することにする。
いしはらの支那そばを仕込んでから向かったSoli Deo Gloriaはバッハのカンタータ2曲とシュッツのモテット2曲。今日も聴衆の一人としてしずかに参加。BWV14「神、もしこの時我らとともにいまさずば」は数字オタク・バッハの本領発揮とでも言えそうな複雑な対位法を駆使したコラールカンタータ。うわ、難しそうな曲だけど自分の音が聞こえない演奏は安心して聴いていられるな。BWV82「我満ち足れり」は淡野太郎さんのソロカンタータ。フォルテピアノは武久源造殿だぁ。完全充足で「死んでもいい」と歌うこの曲を、2月3日に召された関さんのことを偲びながら聴く。今回のSDGは、シュッツ合唱団十八番のアカペラ Also hat Gott die Welt geliebt 「神はそれほどまでに世を愛された」(♪アレアレアーレが印象的なアレ)を、楽器演奏者も全員一緒に歌うことで締めた。シュッツ地獄、そっちから来たか。
坪川監督の「くものすカルテット」のライブにギリギリで滑り込み。シュッツから現代までタイムマシンの夜だ。裕希はワタナベエスさんのベースの音がいたく気に入ったご様子。「音楽は低音だね」なんてことを言っている。新しい映画製作の産みの苦しみ真っ最中の坪川監督はそんなことを微塵も感じさせることなく、エネルギー360度全開状態。こちらもおかげさまで前向きエネルギー充電120%。前回同様、突破力を養ってくれるライブだった。
2011年2月5日土曜日