デバン
デバン
一触即発のスエズ運河を危機一髪でかわして、船は大井埠頭に入って来た。デバンです。
デバン(devanning)というのはコンテナから荷下ろしする作業のこと。住宅に設置するキッチンや収納家具を商社を通さないで輸入しているため、荷下ろし確認も全て自前でやる。自前と言ってもボクのことではない。デバンも含め、家具の発注・コンテナの手配・船便の予約・国内輸送の段取りなど、巨大商社が100人掛かりでやっていることの全てを、MYKさんが一人でやっているのだ。今日はデバンにお供させてもらった。
通常、輸入家具屋は、商社の100人に(1000人かもしれない)気前よく支払っているから、末端の消費者は商品そのものにお金を掛けられなくなってしまう。100人に払うお金を節約すれば、同じ予算でよりいいものが手に入る。単純明快なこの理屈を今まで誰も分かろうとしなかったし、今も分かっていないからそこが狙い目、右のものを左に動かして商社は大繁盛である。
組織の中にいると、自分が個人であることを忘れる。責任を分割して薄めてくれる分母が大きいからである。そして企業の理屈で個人から可能な限りお金を搾り取ろうとしているその同じ人が、自分の買物のことになると1円高い1円安いで大騒ぎだ。
組織的な欺瞞を見破る個の眼差し無くして健全な買物は無理である。てなことを言ってると、個どころか孤になるのだ。道程は果てし無く遠い。
2011年2月24日木曜日