鍼
鍼
朝起きてみると昨日より腰痛が酷くなっている。整形外科で処方された飲み薬や貼り薬、コルセットでは時間がかかりそうだ。即効性のあるのは鍼だ、と聞いている。昔からコンタクトレンズと鍼は嫌だけど、この状態が続くのはもっと嫌だ。ネットで調べすぐ予約、這うようにして鍼灸院に辿り着く。
腰痛も初体験なら鍼も初体験である。短時間の問診の後、着替えて診察台の上に俯せになる。顔の部分は穴があいていて真下を向いても苦しくない。
いきなり鍼を打ち始める。くすぐったい。くすぐったいと筋肉が強ばって体の中で妙な具合に鍼が曲がったりして、予期せぬ悲劇が起こるのではないかなどどくすぐったいけど心配になる。背中から腰まで10本ぐらい、左右のふくらはぎにそれぞれ3本ぐらい。場所によってチクッとしたりズシンとしたり、ほとんど感じない部分もある。俯せになって何も見えないので、施術されながら鍼灸師にどんな鍼なのかを聞いてみた。
「シャープの芯の半分ぐらいの感じですかね。これは0.24mmってやつです。こっちは0.2mm。脚に使っているのは0.16mmです。これを4センチとか2センチとか刺した後でこの樹脂の部分をつまんでくるくる回転させるんです。直接患部に近いところに触れるんで効くんですよね。」
4センチも刺すの?しかもくるくる回すなんて聞いてないよ。ん〜 4センチってのはわからないけど、確かにくるくる回してる感じ。場所によっては鈍痛がする。途中でやめたくなってきたけど、そんな訳にもいかない。一度立ち上がって腰の具合を見、さらに座った姿勢で腰の部分に何本か刺し、またくるくる回す。
終わってみたらなんと、普通に歩けるようになったではないか。恐るべし東洋医学3000年。だが、どのくらい効力が持続するかは時間が経たないとわからない。
2011年10月21日金曜日