降雨

 


久し振りの雨。


梅雨には長靴の購入を考えていたのだけれど、結局まだ買っていない。長靴のことを考える必要が無い程、この夏は雨が少なかった。乾いた砂埃を舞上げながら玉川上水沿いの鬱蒼とした緑道を歩いていると、靴が無舗装の路面と同じ砂の色になってくる。


雨が降っても降らなくても、外に出るととにかく一番汚れるのが足。これは人類が2足歩行をしている限り避けられないことだ。特にサンダルのような靴底だけがあるタイプのものが一般的だった時代には、家に入る時に足を洗うのが習慣だった。


聖書には足を洗うシーンが数多く登場する。そのなかでも特に印象的なのは「罪深い女」が自分の涙でイエスの足を洗い、長い髪でその足を拭い、高価な香水を足に塗る「ルカによる福音書7章」の場面だろう。


さて今は、家に帰っても事務所に来ても「涙で足を洗ってくれる髪の長い (映画 Passion のモニカ・ベルッチのような)女性」は出てこない。あまり足を汚さないよう、やっぱり長靴が必要かな。

 

2010年9月8日水曜日

 
 

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