地鎮祭

 


「地鎮祭」は1977年の最高裁判例によると、専ら世俗的な慣習で宗教上の行為ではない(津地鎮祭訴訟)とするのが今のところオカミの公式見解だ。

憲法20条(信教の自由と政教分離の原則)の宗教活動には該当しないという。だからというわけではないが、クリスチャンである建築家が神道式、じゃない「世俗的」な地鎮祭に出席することもある。


キリスト教の教会を作る場合、地鎮祭に相当する儀式にまさか神主を呼ぶわけにもいかない。その場合は、これから工事の始まる場に牧師や信徒が集まって賛美歌を歌い祈りを捧げる「礼拝」をするのが一般的だろう。いつもの礼拝と同じことだ。だからこれは完全に宗教上の行為と言っていい。


宗教施設を作る場合の起工の儀式は宗教行為で、宗教施設以外の建物の場合は完全に同じ内容の儀式が宗教行為ではないとみなされる、ということだ。


最初に触れた津市の場合、最高裁大法廷の15人の裁判官のうち、裁判長を含む5人が反対意見を述べている。

 

2010年8月30日月曜日

 
 

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