ミコノス
ミコノス
トルコ、ギリシャ旅行まだ続く。
「エーゲ海に捧ぐ」を読んでしまったので、期待は盛り上がりまくっていた。青い海、白い雲、神話の女神のような裸体の美人、、、エーゲ海に行って、ミコノス島からデロス島に渡り、ヘレニズム世界の中心で愛を叫ばなきゃならん。
行ってみました。アテネ郊外のピレウス港からフェリーで先ずミコノスへ。でも、どうも様子がおかしい。青い海も、白い雲も、裸体の美人もどこへ行ったのだ?そうか、今は2月、厳冬期だった。嗚呼、エーゲ海にも冬があるのだった。
杉本博司のモノクロ水平線みたいな空と海、家も店もほとんど閉まっていて氷雨が降っている。誰もいない。これじゃまるで冬の日本海、演歌の世界だ。観光客皆無の、ゴーストタウンかと見紛うばかりの島内を彷徨い、ようやく宿を見つけた時には濡れ鼠。寒い。
気を取り直してミコノス滞在中にデロスに渡ろうと思うが、いつ海を見ても、小さいボートでは欠航せざるを得ない程の強風・荒海。嗚呼、エーゲ海にも波があるのだった。
ある朝、港に隣接する食堂で地元のおっさんたちと天気を呪う言葉を交わしながら、松脂入りの白ワイン・レッツィーナを飲んでいたら、隣のテーブルからいい感じに出来上がったおじさんが近づいてくる。それがキャプテン・アドニスだった。
つづく
2010年4月1日木曜日