北鎌倉へ
北鎌倉へ
北鎌倉に東慶寺を訪ねる。
駆け込み寺とか縁切寺とか呼ばれていて元々は尼寺だったところだが、今は男僧の寺。その辺の事情には触れないが、ボクにとって問題は庭だ。
梅が咲き誇り、手入れの行き届いた苔や竹の状態も良い。ロウバイや千両、侘助など、季節ごとの茶花が要所にちりばめられている。日本は小さくてかわいい自然を愛でることに長けていた。
建築学科の学生だった時代に作庭について学んだ記憶が飛んでいる。そういう授業は無かったのかもしれないし、ボクら学生の興味は庭よりも建物本体の方に集中していた。建築家は大規模な計画の場合、ランドスケープアーキテクトの方々と一緒に仕事をすることで、庭や植物に対する無知への糾弾をなんとか回避してきた。では、小規模な住宅や住宅街についてはどうか。自然を愛でる気持ちは今でも残っているのだろうか。神無き時代には、自然も無いのか。
もろもろの天は神の栄光をあらわし、大空はみ手のわざを示す。(詩編19)
2010年2月26日金曜日