韓屋

 


ソウルで偶然お目にかかったDr.Oは、アメリカと韓国を往復しながら大学で建築を教えていらっしゃる。彼がいつも韓国滞在の拠点にしているのは、韓屋を改装した恵化のゲストハウス。彼がそこを常宿にしているのはリーズナブルな値段や立地の利便性だけが理由ではない筈だ。今回はボクもそこに投宿。


そこにあるのは

・人間の尺度で設計された伝統的家屋の居心地

・自然豊かな小さい中庭に吹く風や鳥の声

・諸外国から集散する異文化との接触


朝食時の彼との話題は、日本の大学生がいかに内向きで、情熱に欠けるかについて教職の実体験に基づく話。また、日本の風景がどうしてこれほど無惨な有様になってしまったかについての考察。


話を振り返ると

・人間の尺度を無視した開発と言う名の破壊

・自然を置き去りにした都市計画

・国内需要のみに頼ろうとする鎖国主義


韓屋のゲストハウスに残る基本的な要素が全て失われつつあるのが、日本の現状だ。


朝食のトックマンドゥクが沁みる。

 

2010年10月5日火曜日

 
 

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