日曜美術館で、写真家セバスチャン・サルガドの特集。
経済学を専門としたサルガドだったが、建築を学んでいる奥さんのため建築写真用に初めてカメラを購入したのが写真家への転身のきっかけだったという。レンズは建築物よりも、自然や人間を見つめることになった。
ブラジル出身の彼は、1億5000万年前にブラジルと陸続きだったアフリカを被写体として選ぶ。
「どんな苛酷な状況の中でも、生きようとする人間の尊厳を撮っている」のが彼の態度。
「被造物に目に見えない神の性質が現れている」とするパウロの手紙の一節(ローマの信徒への手紙1:20)に通じる。