パッラーディオ
パッラーディオ
8月19日は建築家アンドレア・パッラーディオ(1508-1580)の命日。知らなかったでしょ。「俳句の日」「バイクの日」は時々耳にするけど。
3年前の初夏、ヴェネト地方でスカルパとパッラーディオをまとめて見る旅に出た。その時に感じたのは、「スカルパとは飲みたいけど、パッラーディオと話すのは面倒くさそう」
18世紀にパッラーディオが再評価されて以来、立面を比例関係に還元する幾何学的な操作が、アカデミズム方面の方々の学究熱を煽り「パッラーディオ主義」は一種の流行になった。誰が設計しても厳格に比例のルールを守れば、それなりにエラそうな見てくれになる手法は、多くの亜流も生んだ。ギリシャ・ローマの建築要素を自由に組み合わせる手法は、つい最近のポストモダンと呼ばれた時期にも重宝された。
パッラーディオは最初の職業建築家だと言われている。後世への影響という面だけを見ても、その大きさは建築家の歴史の中では突出しているだろう。
でもなあ、何だか薄っぺらいのだ。こんな事言うと、また四方八方から非難囂々なんだろうな。
2009年8月19日水曜日