超広角ズーム

 


建築の学生だった頃、35mmの1眼レフ(もちろんフィルム)で写真を撮りはじめた時代には、焦点距離50mmのレンズが、人間の眼と大体同じくらいの自然なパースペクティブだと教えられた。いわゆる「標準レンズ」。まずそいつを使いこなせるようになる事が、上達の近道だと言われていたようにも思う。


だけど、最近自分で写真を撮る時(もちろんデジタル)には、11mm-18mmという超広角ズームが使い易い。


人間の眼は、どこかを注視していても、上下左右かなりの範囲まで同時に見てしまっている。特に、建築の内部空間を撮る時には、限りなく魚眼に近いレンズを使ってファインダーを覗くと、実際の空間体験に近い写真が撮れるような気がする。レンズを使えば使うほど、人の眼のすばらしさに気づかされることになる。

 

2009年6月4日木曜日

 
 

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