かめとかも
かめとかも
井の頭池では何本かの老桜の幹が池の水面に向かって延びていて、部分的に水に接しているところもある。今日はそこで5羽のカモと1匹のカメがひなたぼっこしている場面に遭遇。イソップ物語には、カメが2羽のカモに1本の棒の両端を咥えてもらい、その棒をカメが咥えて空を飛ぶが、歓びのあまり声を出してしまい落下するという話がある。紀元前からカメとカモは似たような環境で育っていたのだろう。撮った写真を後で見たら、カモはカルガモのようで、カメは側頭部が何となく赤く見えるので、ミシシッピアカミミガメではなかろうか。
ミシシッピアカミミガメはいわゆるミドリガメの成体で、祭りの縁日をはじめとして今もペットとして売買されているが、こいつは「日本の侵略的外来種ワースト100」に指定されているらしい。じゃんじゃん輸入しておいて、あとから「あんた出てってよ」ってのは、日本政府の外国人に対する態度、あるいはハリルホジッチに対する仕打ちとその後の西野に対するオールジャパン素晴らしい的な評価に通底するものを感じてしまう。環境保護の視点は大事なのだろうが、生態系の神秘など人間の浅知恵で理解できるわけはないのに。
かいぼり後、池には今まであまり見なかった藻が繁殖している。ツツイトモと云うらしい。漢字が不明だが、筒糸藻かな?藻に絡まったゴミが目立って綺麗とは言い難い見た目だが、藻の繁殖は水質が改善された証拠だという人もいる。この藻も「環境省レッドリスト2018絶滅危惧Ⅱ類」ってのに指定されているらしい。環境省のHPに行ってみたら、このレッドリストには134ページにも及ぶ絶滅/絶滅危惧種がリストアップされていて、日本の動植物は全部絶滅/絶滅危惧種なのではないかとも思える程だ。1ページあたり45種ぐらいの名前が挙がっているので、6000種近い動植物が危機に瀕していることになろう。「人類」ってのもいずれリストアップされるのかもしれない。
かいぼり後、この夏はまだゴイサギを見ていない。
2018年7月10日火曜日