ラマダン
ラマダン
今年、イスラムのヒジュラ暦では、グレゴリオ暦の6月6日にあたる日から一ヶ月間ラマダン月(第9月)となり、ムスリムの方々は日の出から日没まで断食することになる。日中の仕事を休むわけではないが、のべつ幕無しに菓子を食べお茶を飲む癖のあるあの方々が飲まず食わずでいると、それでなくてものんびりしているのに、ぐったりして効率も極めて悪くなる。そして、毎日昼の2時には退社してしまう。ラマダンのひと月は事実上の休暇期間みたいなことになるのが通常だ。そんなことになるなら、普段からスナック食いながら仕事するのはやめなさい。宗教行事に口を出すのは憚られるので言わないが、普段の食習慣について意見を述べさせていただいても構わないだろう。
古代エジプトでは、ナイルの氾濫時期を正確に知ることが灌漑農業にとって必要だったため、恒星シリウスの動きを精緻に観測し、そこから1年=30日x12か月+5日という太陽暦のカレンダーをつくったと云われている。カッコいいね、かの国の昔の人は。今から6000年も前のことだ。創世記、ヤコブの息子ヨセフがエジプトで宰相の地位まで上り詰め、エジプト及び周辺国家の飢饉を救ったのも、太陽暦を基本とする一年の大きな気候の流れを把握し、豊作/凶作を予測したからではなかったか。
最も古くから太陽暦を採用し、季節の変化を知りつくし、農業国家として栄えたエジプトも、7世紀以降イスラム暦=太陰暦の導入と共に、季節と関係無いカレンダーに切り替えてしまう。現在のエジプトの凋落は、太陽暦を蔑ろにし季節を無視した暦を採用していることと無関係ではなかろう。太陽神ラーも怒っているだろう。学者じゃないから、勝手なことを言うのである。
今日からラマダンなので、メンチカツ+生姜焼きの豚づくし。仕事の効率を上げるためにも、好きなものを食べるのである。
2016年6月6日月曜日