この世界の片隅に
この世界の片隅に
思えば、アニメ映画を劇場まで出かけて見るという経験は無かった。『この世界の片隅に』を見に行く切っ掛けになったのは、多くの知人が直接間接に勧めてくれたこともあるが、このアニメ映画の舞台が広島の呉市だったからだ。呉市は父が育った町、いまだにボクの本籍地でもある。主人公のすず(おそらく1925年生まれ)と父はほぼ同世代。
軍港の呉は米軍の標的になっていて、激しい空襲が繰り返されていたことに不覚にも映画を見て初めて気づいた。結核療養中で戦争に行かずに済んだ父は、どうやって空襲を凌いでいたのだろうか。敗戦の玉音放送のあと、呉の街にポツンとしかし堂々と朝鮮の太極旗が掲げられる様子が印象的だった。
映画館は立川シネマシティーの極上音響上映。
2016年12月9日金曜日