ガラシャ
ガラシャ
『細川ガラシャ』安廷苑 著 中公新書
ガラシャのことは名前だけは知っていたけれど、この本を読むと顔つきや性格まで良く知っているような、実在の女性として立ち上がってくる気がする。
印象的だった内容。以下要約抜粋。
イエズス会が日本から伝えた情報により、ヨーロッパ、特に17世紀のウィーンではガラシャの死後、彼女のことが信仰の模範として知れ渡り、戯曲にまでなった。ハプスブルグ家の宮廷ではイエズス会によって音楽付の劇が盛んに上演された。その一つが『気丈な貴婦人グラティア』正式な題名は『丹後国王の妃であった気丈な貴婦人グラティア、キリストのために贖った苦しみによってその名を高めた』作成はイエズス会の学校長、ヨハン・バプティスト・アドルフ、作曲はイエズス会教会の楽長、ヨハン・ベルンハルト・シュタウト、テキストはオランダ人イエズス会士コルネリウス・アザルの『全世界に普及した教会史』(1678)56人で演奏される3幕構成のオペラ。当時ハプスブルグ家のウィーンでは皇妃エレオノーレがガラシャの美しさと気高さに匹敵すると評されていたほど、日本のキリシタン迫害による殉教は馴染み深い題材であった。初演は1698年、ウィーンの宮廷でレオポルド一世臨席のもと上演された。
当時流行りはじめたオペラと云う形式で、ガラシャのことがヨーロッパに広まっていたのだ。スコアがオーストリア国立図書館に所蔵されていると云う。さて、どうすべきか。
2014年7月30日水曜日