ソウルのZaha
ソウルのZaha
東大門の Zaha HADID。前回はオープン直前に外観だけしか見られず、印象は良くなかったが、今回は中に入ってみた。
設計も面白いし、無茶な設計と正面から向かい合う施工も頑張っている。
きちんとした、まともなプログラム無しで設計が進んだという。オフィスや店舗等、適当にテナントを誘致してみたものの、使いにくくてオフィスは入らなかった/すぐ出てしまったらしい。だが、連続する空間の面白さと丁度いいスケール感は、機能が無くてもそのこととは関係なく、気分を高揚させてくれる。
いずれ「使いにくい」とかいうどうでもいい理由で経済至上のテナントが全て退去してガランドウとして残されたら、もっといい場所になりそうだ。さらに、施工に難があるガラス部分も撤去すれば、純粋に美しくなるだろう。廃墟化し、そこかしこで不法占拠され、たき火の煙がたなびく、、、近未来ディストピアの美学だ。
東京のZahaは、ただ一つの大空間を覆うだけ。こじんまりと圧縮した設計変更も相俟って、面白くも何ともないものになりそうだ。
ソウルが羨ましくなった。
2014年7月22日火曜日