夏は来ぬ

 


映画監督のTが、撮った映像に音楽をつけるのでヴァイオリンを弾けと言ってきた。


夏は来ぬ (佐佐木信綱作詞、小山作之助作曲)


 卯の花の

 匂う垣根に 

 時鳥

 早も来鳴きて

 忍音もらす

 夏は来ぬ


シュッツやバッハを演奏する時にさんざん言われ続けているように、歌詞付きの音楽は、必ず詩の抑揚/内容をふまえ演奏することが求められる。音としての詩と意味内容としての詩は分離不能だ。ああ、分かっちゃいるけどドイツ語は何と難しいことか。それに比べると、日本語の詩は水のようにしみ込んでくる。有難い。


詩を何度も音読しているうちに、景色のいい田舎に引っ越したくなってしまった。今年はホトトギスの鳴き声を一度きりしか聴いていない。


「すぐれた童謡というものは、長い人生に二度あらわれる。一度目は子供時代の歌として、二度目は大人になってからの歌としてである。」

(寺山修司)

 

2012年7月25日水曜日

 
 

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