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3月14日を中国では「白色情人節」というらしい。
だが今日は本来、商業主義とは無縁の健全な「円周率の日」です。アインシュタインもこの日に生まれている。午後15時9分26秒535、、、に、深遠な数の世界、相対性理論の世界に思いを馳せ、乾杯せねばならぬ。あ、深夜1時59分26秒535、、、の方だっけ。
もう手遅れじゃん。
最も原初的な道具として定規とコンパスを与え、幾何学の問題に取り組むことは、エジプトやギリシャの時代から変わらず続いている。我々が幾何学を扱うのに定規だけでなく最初からコンパスが与えられてきたことに驚き感謝すべきだろう。建築家はCADで図面を描く時代になったとしても(概念的な)定規とコンパスを道具として使う職能である。ヴィチェンツァにある、史上最初の職業建築家パラッディオ像の基壇にも、くっきりと定規とコンパスが彫り込まれているではないか。
普段仕事で円を描くときは、CADの画面上で描くことがほとんどで、嘆かわしいことに、実際にコンパスを持って円を描くことを、ほとんどしなくなってしまった。すぐにコンパスを出せと言われても、引き出しの奥深くに潜んでいるやつを見つけるのは時間がかかる、、、
あ、良かった、見つかった。
手を動かさないと、持病の先天性馬鹿が急激に加速悪化して行くような気がする。手遅れになる前にコンパスを手にしようか。
2012年3月14日水曜日