おしゃべり
おしゃべり
申請していたビザを取りに行った帰り西麻布Rに寄る。壁には新しく篠田桃紅のリトグラフがかかっている。桃紅の甥御さんにあたるWさん、そしてWさんの同級生だと言う初対面のSさんとおしゃべり。お題は言葉と文字、だったのだろうか変幻自在。
Wさんの歌のレッスンの話から始まったのだが、頼山陽、伊沢蘭軒、渋江抽斎、森鴎外のラインへ流れ、ヘロドトスに飛んだと思ったらその勢いで紀元前6世紀あたりの枢軸時代、さらに遡りモーセと一神教を巡り、都市の起源についてまで。ワイン3杯を燃料にした時空旅行を楽しみ、読むべき本がまた増えてしまった。
言うまでもないことだが、短い人生を出来るだけ豊かに膨らませるためには、生きた場所も時代も違う他人の経験を自分のものとすること=読書が有効である。ちょっと功利主義的な言い方だけど。話をしていて面白いのも古典を読んでいる人だ。
読書により蓄積された「自分のなかの他人の経験」のいくつかは、いずれ実体験と重なる。その瞬間を見逃さないようにしたいと常に思っている。
2012年10月30日火曜日