琳派
琳派
琳派コレクション一挙公開@根津美術館。目玉は国宝、光琳の燕子花(かきつばた)六曲一双。
村上派のスーパーフラットは日本画に影響を受けてるらしいが、今日見る実物は、テクスチャーや濃淡が表現の重要な部分を担っている。本物を見る醍醐味は、画材そのものの物質感。モノとしての作品に間近に接することに尽きる。
琳派の中では俵屋宗達が突出して優れた大画家だとみなさんおっしゃる。この展覧会では小さな扇絵が「伝宗達」として登場するのみだった。これの良し悪しは今ひとつ分からなかったが、「伊年」の銘がある2作品「四季草花図屏風」「夏秋草図屏風」は極めてすばらしいと感じる。これは宗達レベルだろうか?
などなど平面作品を堪能した後に古代中国の青銅器コレクションの部屋に移動すると、自由闊達な立体造形の迫力に圧倒される。祭祀に使われたと思しき酒器が中心。おまけに古い。紀元前13世紀「殷」時代のモノがごろごろあるのだ。
結局、今回の印象は「古い立体は凄い」。すまん国宝。
2010年5月18日火曜日