レンガ

 


ル・コルビュジエのドミノシステムは、世界を覆いつくしている。特に、第三世界と呼ばれていた地域においては圧倒的にメジャーな工法だ。建築の要素を床と柱と階段だけとして、それを鉄筋コンクリートで造る。それだけのことなのだが、壁の材料は無制限に選択可能なのがミソ。


壁の材料として今でもレンガが使えるということが、ドミノが支持され続ける理由の一つだろう。地場で簡単に造ることが出来、人の手で容易に扱える形状・寸法・重量のレンガは、旧約の古代から使われ続けている伝統的な素材である。と同時に現代に至るまで、小さい単位が無限の意匠的多様性を生み出すこと、構造材としても仕上材としても利用出来ることから、基本的な建築材料としての地位は揺るがない。


ひとりコルブだけでなく、カーンも金寿根もボッタも、多くの建築家がレンガと共に名作を創ってきた。


碗のお茶を喫する瞬間に、手や唇に触れているのは焼き物である。焼き物であるレンガを無数に積み上げた空間に体全体を包まれる。鉄やガラスでは代替不能な、空間体験の愉悦といっていい。


「れんがを作り、それをよく焼こう」創11:3

 

2010年12月17日金曜日

 
 

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